2024/02/26 21:36

皆さん、こんにちは!真綾堂のMaAya(マアヤ)です!

本日は真綾堂や造形藥師にまつわる用語集②のご紹介です!(この記事は約6分30秒で読めます。)
真綾堂の用語集①では収めることが出来なかった杣ノ川の土着信仰?的なことをまとめました。

毎年夏には家族で帰省していましたが、今思えば不思議な習慣が多かったなと思ったので。
もしかしたら、うちの地域もそう!という共通点があるかもしれませんね。
真綾堂やMaAyaのルーツなど、楽しんでいただけると幸いです...!

・杣ノ川周辺地図(当時)

・ニニシ様の迎え門
おそらく、お盆の時期だったはず。
杣ノ川の住人はニニシ様の迎え門の4日間は絶対に海に近づいてはいけないと言われていた。
この期間は海の運送業も漁も一斉に休みになった。

この4日間は朝の2時、14時、16時に町内に不気味なサイレンが鳴り響いて海に近づかないように注意喚起がされていた。
サイレンだけが鳴り響いて特にアナウンスなどがなかったので、不気味だったのを覚えている。

ちなみに、ニニシ様とは杣ノ川の海の神様で、海上安全や大漁祈願、延命長寿などにご利益があると言われている。
ニニシ様の迎え門とは、海の神様のニニシ様が海から上がって地上を楽しむ期間とされている。
※ご先祖様と一緒に帰ってくるとも

その間、海では神様が不在となり、海が荒れやすくあの世とつながりやすくなっていると聞いた。
この期間は海に入ると足を引っ張られる、あの世に連れていかれると言われ、絶対に近づかないようにきつく言われる。

・ニニシ様
上半新は女性、下半身は魚の人魚のような姿をした神様。


迎え花火
ニニシ様の迎え門の時期は提灯を持ってお墓参りをするのだが、お墓参りが終わった後は墓地で花火をする習慣があった。
海から地上に上がってきたニニシ様を楽しませるため、ご先祖様が迷わず帰ってきてくれるようにという願いが込められているそう。杣ノ川では、海からご先祖様が帰ってくると言われている。
関西ではお墓で花火をする習慣がなかったので衝撃だった。

花火の種類は手持ち花火以外に爆竹やロケット花火が多かった。
この時期はあちこちで爆竹やロケット花火の音を聞くことになり、提灯が灯された墓地は特に賑やかだった。

あと、杣ノ川の墓場には必ず烏瓜(カラスウリ)が自生している。

・ボウボウ
台風が来る前に海の方でボー、ボーと汽笛のような重低音の音を聞く場合がある。
これはボウボウと呼ばれる妖らしく、特に悪さをすることもなく海面をゆらゆらと漂っているそう。

ボウボウが現れた数日後には、必ず台風が来て海が大荒れになっていた。
ちなみに、MaAyaは兄妹とともにこの音を1度だけ聞いたことがある。明け方目が覚めてすぐの時に聞いた。
離れの窓から海を見た時、海は一面真っ黒だった。

あと、各家庭にボウボウの鳴き声?にそっくりな音をだす大きな笛のようなものがあった。

丁度、ふいごとアルペンホルンを足して2で割ったようなものだった。
ふいごみたいな箇所を伸縮させてボー、ボーと音を出す。
各家庭の男性のみ、この笛を使ってボウボウの鳴き声に応えてよいとされていた。理由は謎。
※MaAya兄妹は普通に音出して遊んでいた記憶が...笑

・化けガニ
杣ノ川のあちこちで見られる。大人の握りこぶしくらいの大きなカニ。「モクズガニ」に似てる。
特に民家の庭や石垣(山側)で見られることが多く、MaAyaたちもよく捕まえていた。
沢庵よりちくわの方が食いつきが良く、海で遊べない期間はよく化けガニ釣りをして遊んだ。
化けガニの中には、横歩きをしないものもいた。ちなみに、地元の人はこのカニを食べないそう。

・鬼グモ
腹に般若のような顔に見える模様がある大きな蜘蛛。杣ノ川の民家でよく見る。
多分、「アシダカグモ」なのではないかな?とも思う。

ばあちゃん家の離れで兄妹と寝ていた時、夜中にふと目が覚めた時があった。
※好奇心旺盛なMaAya兄妹は隠れ家みたいな離れで寝るのが好きだった。

部屋の電気をつけた時、この鬼グモが天井で大量にふ化しており、小さい蜘蛛が天井から糸を伝いながら落ちてきた時は兄妹とともに大絶叫しながら母屋にダッシュした。山育ちの虫が平気な私でも無理な光景だった。

今思えば、まさにこのふと目が覚めたのが「蟲の知らせ」だったのかも。
「蟲の知らせ」については、真綾堂の用語集①をご参照ください。

翌日、明るくなってから離れを見に行くと、離れは鬼グモに占領されており、とてもじゃないけど寝泊りできる状態じゃなかった。その年は離れで遊べなかったのが残念だった。

・ティッシュにくるまれたお小遣い
杣ノ川に遊びに行くと、お年寄りからティッシュにくるまれたお小遣いを度々もらえた。
「柳川さんとこの子やね、よう来たね」と面識のない人からもお小遣いをもらえた。
※後々親に確認したら近所の人だった。

なんでティッシュ?と思っていたけど、子供心ながら色んな人からお小遣いをもらえたのがすごく嬉しかった。

渡される時は必ず手の平にぎゅっ!と握らされる感じ。そのあと、握手みたいな動作を必ずする。
※何か念を込められる感じ。おまじない?
・二階の子供部屋
杣ノ川の各家庭には、「二階の子供部屋」という名前の空間があった。
そんなに広い部屋ではないものの、勉強できるような机と椅子があるだけの部屋らしい。
ばあちゃんからは「この部屋には絶対に入ったらダメ」と言われていた。

各家庭の外廊下(メインの廊下ではないほう)の二階にあるらしい。

理由を聞くと、童さん(ナガドウサン)という子供の姿をした神様に使ってもらう部屋だそう。
童さんは子供の成長を見守ってくれたり、学業の神様とも言われている。

MaAyaは長らく、この二階の子供部屋」を覗いてみたいと思い焦がれていたが、今ではばあちゃん家は取り壊されてしまったので、その願いを達成することはできなかった。※そもそも覗いたらダメな部屋

いかがだったでしょうか?
まだまだ面白い体験があったので、そちらは真綾堂の用語集③でご案内しようと思います。

嘘か真か、これいかに...
信じるかどうかはあなた次第です。